イワン・イリッチの死-トルストイ
病気で死んでいく男の精神の悟りと、その取り巻いている人間の心理を描写した作品だった。
生きる意味や人間の身勝手さを考えさせられる。
死にかけてこそ分かることが世の中には有るのだろうか。
生き甲斐とは何なのか。
周りの人間の陳腐さ、理解のなさ。
そして自分の独りよがりの考え。
様々な事が特にこれと言った事件があるわけでもない、イワンの人生によって書かれている気がする。
忌館-三津田信三
主人公はある日津口十六人という人物が『百物語といふ物語』と言う作品を、自分の名を騙って小説を新人賞に送っている事を下読みをしていた友人から聞かされる。
その後東京に引っ越した三津田信三は奇妙な場所にある、不気味なイギリスのハーフ・ティンバー様式なる洋館に住むことにするだが、そこで書き始めた小説に津口十六人なる人物を登場することにしてから主人公の奇妙な日常が始まる。
ミステリーとホラーの二つがいい感じに混ざり合っていて、読んでいて恐怖感もありつつ謎解きの楽しみもあり非常に良い作品だった。
独特の陰鬱とした雰囲気が心地よく、猟奇的な描写がそそった。
主人公の心理描写も精神錯乱した感じが良かった。
ラストも意外性のあるミステリーらしい終わり方でよくまとまっていたと感じた。
よく読めば気づくけど、気づいたとき、「あ、そうだったんだ」と思わさせるところに著者の腕が見られるのだろう。
決して理不尽すぎないところが評価できる。
次は単行本で出てるの作品を読んでみたい。
